ナントカ世代『その十字路の先を右に曲がった。』終わりました。


久々に、本当に久々に、こちらにupします。


怒涛のダブルヘッダー週末から、1週間が過ぎました。
その後、何かをゆっくり振り返る間も全くなく、やみいち打ち上げ後始発で帰って仕事→仕事→飲み→仕事→稽古→飲み→仕事→医者→人と会う→飲み→稽古→飲み、そんな感じの日々でした。


ナントカ世代『その十字路の先を右に曲がった。』終わりました(1週間前に)。
http://sedai.main.jp/kako/juujiro.html


本当に今頃ですが、ご来場いただいた皆様、メンバー・スタッフ・関係者すべての皆様、どうもありがとうございました。



昔の西洋の農場の子どもたちの生活って、どんなだったろうと思うのです。
毎日農作業や牛や羊の世話に明け暮れる。
ハイジやラピュタや、あとタイトルも忘れたいくつかの海外小説くらいしかイメージがないあの場所の子どもたちの、生活と成長と葛藤とはどんなだったろうと。


もしかしてその場所に行きたかったんじゃないのか自分は?と思うのです。
なんにも知らないんですけど。
もしそこにいたらそれはそれで不満だらけなんだろうと思うんですけど。
高校時代にコロク(柴犬)と川の土手を散歩しながらたどり着きたいどこかに…!と叫んだ場所は、彼処じゃなかったのかって。


僕にとってそんな憧れの場所が、芝居の舞台でした。(と勝手に思いました)



思い出す場面、台詞は本当にたくさんありますが。


どうしようもない大人(農夫)に叱りつけられ、むりやり仕事に行かされる男の子と女の子が手をつないでとぼとぼ歩いて行く後ろ姿に、先生が「…適当にさぼれよ。」と声をかける。
女の子が「…うん。」と言って静かに出て行く。


あの瞬間が本当に本当に好きでした。あの二人、身の処し方もこれからの成長も失い方も何もかも二分されるだろうあの二人に駆け寄って、声をかけたいなあ、あの世界で!と強く思いました。楽屋のモニタで見守りながら、大人って、本当にしょうがねえよなあ…!頑張って生きろよ…!と二人を心から応援してました。
まあ叱りつけた大人(農夫)って僕なんですが。
しょうがないねまったく。


あと、少しだけですが、古くからの知り合いの筒井さんと共演できて嬉しかった。
どの現場でも自己完結する(あまり誰とも絡まない)役が多いので…。
実力派の筒井さんと、なんだかしっかりと芝居することができた気(錯覚?)がして、これは本当に嬉しかったのです。
そして浦島くんのラスト台詞は泣いたなあ。



もうなんというか、美しい舞台空間で、一人残らず好みの役者しかいない…!というこの現場は、前にも書きましたが稽古観ながら逆にぼんやりしてしまうくらい幸福でした。
この美しい物語の一参加者でいる喜びと光栄を、ひしひしと頂いた3日間でした。


その幸福に比べれば、田中くんにタックルされ続けた右胸肋骨が1週間経っていまだに息吸ったり咳したりすると激痛が走る程度のダメージなんて、なんてことないと思うのです。
田中くんの名誉のために書いておくと、遠慮して優しくぶつかってくる田中くんに「もっと強く!もっと来い!」と言い続けたのは僕なので、彼に非はありません。これを「自業自得」と言います。彼は真剣にやっただけなので、責めないであげていただきたい。



ともあれ、物語は終わり、人生は続きます。
感謝を。