炬燵とあんパン






写真は京都会館の周囲の堀。こんな船が走ってるとは知らなかった。


劇団hako「炬燵電車」を観に行く。京都・東山青少年活動センター。

縦に長い舞台。その両脇に、舞台奥から客席まで、ずらーっとあんパンが吊られている。

どこまでも走る電車の中に、どこへも行けない炬燵が2つ。

あんパンをアンパンマンが写真に納めている。

炬燵の上にはあんパンが次々と置かれていく。




どうにも煮え切らない感じで、もどかしい会話が進行していく。電車空間と炬燵空間が反響し合って懐かしさを覚える。煮すぎたみそ汁のにおいがして、けだるくて抱きしめたい夕日が見えてくる。電車はトンネルに入る。暗闇。線路を踏む列車の轟音が突如高まる。


しばし胎内になる客席。


作・演出の肥田さんは演出に専念するということでギタリストのみの出演だったが、隠しても隠しきれない存在感だった。またほかの役者さんたちも、とても親しく感じられた。小さい頃近所にいたおもろいお兄ちゃん。もしくはおさななじみのあの子。そんな感じ。


特筆すべきはあんパンが異常に!食べたくなるお芝居だったのだ。終了後小屋を出て、一番近いコンビニに駆け込みヤマザキつぶあんパンを買った。歩きながらもぐっと一口。がつんとあんこが口の中に沁みわたる。うまい!さらにまぐっと一口。


客のうち何人くらい今日あんパン食ってるかなーと思いながら、祇園のローソンで5個入りつぶあんパンを買い、さらに食った。


あとで見たらこの方も食されていた。食べたくなるよ、やはり。
こぐれ日乗

きっと多くの客が帰り道にあんパンを食ったろう。舞台に吊られたあんパンが本当に美味しそうだったのだ。
炬燵といえば蜜柑じゃなくてあんパンを想うだろう、今後。